トミーウォーカーのPBW「シルバーレイン」のPC、アストラム・ヒッペアス(b52617)・霜月蒼刃(b52626)2名(+α)と同PBW「サイキックハーツ」のPC霜月蒼刃(d04677)・蒼城飛鳥(d09230)による日記等の雑記です。割と頻繁に背後も出てきますので苦手な方はご注意ください。基本的に背後はとっても痛い人です。
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三者三様の勉強会 蒼刃編
2009-03-12 Thu 00:26
 後期試験のために、勉強会をしよう。
そんなとても学生らしい目的のため集まった俺、華呼、そして先生役の後月さん。
後月さんは元々今回の試験では空き和室の後輩たちに勉強を教えるつもりでいたみたいで、たまたま今日はそれが俺と華呼だったと言う訳だ。
時折雑談を交えながらも、真剣に問題集と取り組む俺達。
問題の合間にふと顔を上げれば、華呼の手が止まっていた。

どうやら、途中の問題で詰まってしまったらしい。
そういえば華呼は数学が苦手だと言っていたっけ。
「えっと、華呼?その問題だったら…」
「大丈夫です!自分で解けますからっ」
…全て言い終わる前に拒絶されてしまった。
俺、華呼に何か悪い事したかな?
あまりに強い拒絶に首をひねるも、思い当たる事柄はない。
「えっとね、華呼ちゃん。そこは…」
「あの、本当に大丈夫ですからっ。自分で解けますのでっ」
 華呼が憧れの後月さんまで拒絶するとは珍しい。
何か、どうしても自力で解きたい理由でもあるのだろうか。
理由はわからないけれど、華呼の意思を尊重して口は出さない事にする。
後月さんも、同じく様子を見ることにしたようだ。
 しばし、シャープペンの走る音だけがカリカリと響く。
「…うぅー」
 うなり声に顔を上げて見れば、再び華呼の手が止まっていた。
先程よりも進んではいるものの、いまだ数学の問題集とにらみ合いをしながらうなり続けているみたいだ。
…自力で解くといっても限度がある。
変に深みにはまってしまうと解けるものも解けなくなってしまう事もあるからな。
「…あのさ、華呼」
 意を決して、再び声をかける。…と。
「…でしょうか」
 ぼそり、と華呼の口から呟きが漏れた。
「え?」
「恋人に恋人らしい態度が取れないって、もしかしてわたし付き合うとか向いてないんでしょうかっ?」
「って、そっちで悩んでたのか!?」
「…春だねっ。可愛いなぁ」
 華呼の突然の叫びにもうむ、と満面の笑顔で頷く後月さん。
この人は本当に動じないなぁ…。
ともあれ俺も、華呼の微笑ましい悩みに思わず笑いをかみ殺す。
「…まぁ、華呼はまだ付き合い始めたばかりだしな。
俺もこういうことはよくわからないけどさ。
そのうち自然にそういう感じになるんじゃないかな。
…大丈夫。
玖珂守は華呼が好きで、華呼も玖珂守の事ちゃんと想ってる。
大事なのは、お互いがお互いを想いあう気持ちだろう?」
「…蒼刃くんは恥ずかしい台詞もさらっと言える精神力を持っていていいなぁ」
 って、な?!唐突な華呼の台詞に、思わず咳き込む俺。
「いや、俺がいつ恥ずかしい台詞なんか言ったんだよ…!?」
「しょっちゅう言っているじゃないですか」
「…自覚がないとかさすが本物だね、蒼刃君!」
「後月さんまで意味不明なことを言わないでくれ!?あとしょっちゅうってなんだよ!?」
 だが、俺の抗議も耳に入っていないらしく、華呼はうつむきながら、ポツリとつぶやいた。
「わたし、蒼刃くんみたいに慣れてませんから…」
「だからおかしな誤解をしたままで落ち込まないでくれって…!!」
 思わず頭を抱える。
けれど、そんな俺に追い討ちをかける様に後月さんが言った。
「…蒼刃君って恋愛慣れしてるんだ。それは知らなかった」
「って、だから違う…?!」
 慌てて否定するも、後月さんはあっさりと華呼の言葉を信じてしまったようで。
俺は本当に周囲にどういう目で見られているんだよ…!!!
二人の誤解を解くため、俺はひたすらに弁解(?)をしなくてはならないのだった…。


 閑話休題。
そんなやり取りがしばらく続き。
俺が俺に対する周囲の(というか少なくとも二人の)認識を十分に思い知った頃。ようやく俺達は勉強会という本来の目的を思い出していた。
とはいえ、もはやすっかりもう一度問題集に向かおうという雰囲気ではなくなってしまっている。
そこで俺達は、気分転換に実技の勉強をすることにした。
 途端、張り切ったのが後月さんだ。
「じゃあ、音楽は私が教えてあげるね。え、拒否権?ありません」
「いや、別に拒否するつもりは…」
 笑顔で言い切る後月さんに苦笑で応じる。 
もともと、後月さんがメインで教えようとしていたのは音楽だ。
ただ、まずは主要教科から、ということで他の教科から手をつけていただけに過ぎない。
 俺達にとっても、音楽の専門家である後月さんに音楽を教えてもらえるというのは、とても贅沢なことだろう。拒否する理由が見つからない。
事実、後月さんの音楽の授業はとてもわかりやすく懇切丁寧なものだった。
微に入り細に入り、そして深い。
こちらが完全に理解するまで何度でも丁寧に教えてくれる。
問題は、丁寧すぎてとてつもない時間がかかる事、だろうか。
時計を見れば、勉強会を始めてからかなりの時間が経っている。
「後月さん。そろそろ時間も遅いし…」
 もう随分と遅い時間だ。
能力者とはいえ女の子である華呼が一人で帰るには遅い時間だし、明日の学校のこともある。お開きにした方がいいと思うし、時間に気付けば後月さんもきっと同意してくれるだろうと思ったのだけれど。
「やだな蒼刃君、私を誰だと思ってるの?」
こんな中途半端で帰す訳ないでしょう?
そんな声がなぜか脳内に響いたような。
…と、いうか。なんだろうな…満面の笑顔なのにこの威圧感は…(汗)
「えっ、と…」
「もちろん、まだまだ続行だよ。
範囲が終わるまでは 何 が あ っ て も 帰さないから」
 ものすごくいい笑顔で言う後月さん。
それはもう、これでもかっていうくらいに。
「後月先輩って、後輩の面倒見良くて熱心で、親切ですよねっ」
 華呼は威圧感など感じていないのか、目をキラキラと輝かせながら感動していた。
いや、気付いてくれ華呼!
今のどう考えても笑顔で言われる台詞じゃないぞ!?
…今になってようやく俺は思い出す。
そういえば、勉強を始める前。
用事でやってきていたという後月さんの親戚とすれ違い、挨拶をしたのだが。
俺達が勉強会のためにやってきたと知ると、彼は去り際に一瞬のアイ・コンタクトをしてきたのだった。

「絶対やめとけ。地獄を見るぞ」

と。
彼の目は強く強く、そう物語っていたのに…!
後悔しても、もう遅い。
後月さんによる熱心な音楽講座は夜が明けるまでひたすらに続けられたのだった…。


 朝日がまぶしい。
ようやく解放されて帰途についていると、隣を歩いていた華呼が不意にこう言った。
「後月先輩って、良い先輩ですよねっ」
 思わず華呼の顔をまじまじと見つめる。
…うん。この穢れのない瞳は、間違いなく本気だ。
いや、俺も後月さんがいい人だという事は疑っていない。
そこだけは疑っていないのだけれど…!
「あぁ、うん、そうだよな…」
 返した返事は、自分でもどこか疲れていた。
そんな俺に気付いているのかいないのか、華呼は言葉を続ける。
「わたしも、あんな先輩になれたらいいな」
 華呼の、後月さん化…?
思わず、華呼と後月さんが2人並んですごくいい笑顔をこちらに向けてくる図が脳裏に浮かんで、俺は慌ててその思考を振り払った。
「えっと、うん、…頑張れよ」
…って、何を言ってるんだろうな、俺は…。
頼むから、今のままの華呼でいてくれよ、と心の底では願いつつ。
そういえば二人ともバイトが呪言士だよな…などという恐ろしげな共通点ばかりが寝不足の頭の中に次々に浮かんでは消えて行くのだった。



補足。
今日、後月さんからテストの激励の手紙が届いた。
『試験は頑張ってね。
音楽の試験は70点以上を期待していますっ』
もしとれなかったら、どうなるのか。
――俺はもう考えないことにした。




背後より
只今蒼刃、ヘタレ&苦労性成分20%増量キャンペーン中!!(笑)
えーと、これは華ちゃん、後月さんとのコラボ作品となっております。
同じ台詞、シチュエーションをそれぞれの視点で見ることが出来ますので、華ちゃん、後月さんのブログもご覧いただけるとより楽しめるかと。
個人的に華ちゃんのはとても可愛い感じ、そして後月さんのはとにかく大爆笑な感じに仕上がっておりますので、是非!(笑)
そして唐突な私の申し出に乗ってくださった華ちゃん、後月さんには多大なる感謝を!本当にどうもありがとうございましたー!!
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